このシリーズについて
この「鳥取市の消費量1位」というシリーズは、総務省統計局が家計調査の1世帯当たり品目別年間支出金額及び購入数量(二人以上の世帯)のデータから、「どのような品目でどの程度の地域差があるのか」を明らかにするために、2017年~2019年平均の品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市のランキングを集計したデータの結果を基に、鳥取県の県庁所在地である鳥取市が1位であった項目を抽出して、考察を添えていくものです。
本シリーズは以下のような第一回から第八回の全部で8段構成となっております。
統計局が掲示する結果には、上記の項目以外にも「肉類」、「乾物・海藻、大豆加工等品」、「飲料」、「酒類」、「外食」、「食料以外」などの項目もあります。中には、1位まであと一歩のものもありました。しかし、全国1位のものでなかったため、本シリーズでは触れません。
第三回、魚介類編
「鳥取の消費量1位」シリーズ第三回目の今回は魚介類についてです。本記事のタイトルからもわかる通り、魚介類において鳥取市は「カニ」と「ちくわ」の消費が全国で1位ということが分かりました。
ここで、注意していただきたいことがあります。元のデータである統計局がだす結果には、それぞれの食品の消費は「消費金額」と「消費数量(g)」の二つの分類で表されています。
今回1位であった「カニ」は消費金額と消費数量(g)、「ちくわ」は消費金額でありました。しかし、「ちくわ」は消費数量の項目はありませんでした。
鳥取市はかにの消費量が全国1位
まず、データの結果からみていきます。次に示します2つのグラフは、カニの1世帯当たり年間支出金額(円)と年間購入数量(g)の下位と上位をそれぞれ5つと全国平均を表すものです。
グラフを見て分かる通り、調査対象である全国の県庁所在地及び政令指定都市の計52の地域の中で鳥取市が全国で1位であるという事が分かります。
特に支出金額は他の上位5つの市の中でも飛びぬけて高く、2位の松江市の2倍近くの金額となっています。これは、鳥取県で松葉ガニや紅ズワイガニなどのカニが、全国でも有数の水揚げ量であることが深く関係していると思われます。
そんなかに大国・鳥取県には最高級松葉ガニの名称が「特選とっとり松葉ガニ五輝星(いつきぼし)」というカニのブランドがあります。「五輝星(いつきぼし)」はなんと令和元年度の初競りで500万円もの値段が付けられました。これは全国最高値で、話題を呼んだニュースでした。
以下に以前鳥取のカニについて取り上げた記事がございますので、気になった方は、是非ご覧ください。
・鳥取の蟹を贅沢に使ったお酒ができました!【蟹祭り】【カニのお酒】
鳥取市はちくわの消費量が全国1位
まず、データの結果からみていきます。次に示しますグラフはちくわの1世帯当たり年間支出金額(円)の下位と上位をそれぞれ5つと全国平均を表すものです。
グラフを見て分かる通り、ちくわの1世帯当たりの年間支出金額(円)の鳥取市の1世帯当たりのちくわの年間購入数量は、上位5つの市の中でも頭一つ飛び出ています。
鳥取県にはあごちくわ・豆腐ちくわといった郷土料理が存在しています。このことが普段からちくわを食べる習慣となっており、鳥取市のちくわの消費量を押し上げていると考えられます。
最後に
いかがでしたでしょうか。どちらも鳥取の名産の食べ物でしたが、改めてかに・ちくわと言えば鳥取と感じていただけたのではないでしょうか。
今回、また本シリーズでご紹介する鳥取市の全国消費1位が今後のビジネスの参考になれば幸いです。
次回は第四回、生鮮野菜編についてです。こちらでも鳥取市が1位の食品がございました。是非、次回の記事もご覧ください。
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