事例

イタリア車のある暮らし -フィアット専用パーツのラフィータ-

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旬刊政経レポートとのコラボ

 月に一度、旬刊政経レポートと記事交換をするコラボをさせていただいています。第13回目は【イタリア車のある暮らし -フィアット専用パーツのラフィータ-】という記事を掲載させていただきます。

 「イタリア車のある暮らし」を提案するラフィータ(八頭郡八頭町見槻中154-2隼ラボ内、西浦将彦代表)。

-西浦将彦代表-

 同社は、イタリア車「フィアット500」の専用パーツを手掛ける自動車部品メーカー。フィアット500はその可愛らしいスタイルが唯一、独自の存在として世界中で多くのファンに支持されている。初代は、ルパン三世が乗っていた黄色い小さな車といえば思い出す人も多いのではないだろうか。

 ラフィータは、そのフィアット500の雰囲気にマッチするシフトノブ等のパーツを展開している。車体カラーとコーディネイトした同色のシフトノブにすることで、一層可愛らしさが向上するとユーザーからの支持も高まっている。

 「数年前、家族で岡山に行った時に車がパンク。その時に近くにあったのがフィアットのディーラーで、そこで修理をしてもらったのですが、これも何かの縁だと感じたことをきっかけに我が家にフィアット500がやってくることになりました」と話す西浦代表。それまでは、特に車に興味を持つこともなく過ごし、車選びの基準は「燃費が良ければ」程度だったという。

 「この車に乗ってから分かりました。乗っているだけで満たされる感覚というか、所有している嬉しさというのか、ワクワクする車があるということを。車に似合う生活スタイルにも憧れるようになるなど不思議と生活も変わりました」。

 シフトノブ制作のきっかけは西浦代表の夫人から「この車に似合うシフトノブ作ってよ」の一言から。女性ユーザーが多いこの車には、これまで交換パーツの市場自体が存在していなかったが、より自分好みにできるという事を伝えることができれば、求めてくれる人が生まれるのではと2017年に製品化に踏み切り、2019年9月に本格事業化した。製造は日本製で木製にこだわり、職人が一つひとつ手作業で仕上げている。

-握りやすさと質感に拘ったシフトノブ-

 現在のラインナップは、シフトノブのほか、コーディネートプレート、カフェホルダーなどを展開。もちろんこれらも全て木製にこだわっている。コーディネートプレート、カフェホルダーは一般的には異なる名称が使われているが、ユーザー層の中心である女性に分かりやすく伝えるために独自の名称で展開している。分かりやすく伝えるというその工夫は、イラストレータ伊吹春香さんのイラストを使用した自社カタログや販促ツールにもある。「伊吹さんのイラストの持つ雰囲気とフィアット500の空気感がぴたりと重なった。このイラストでフィアットのイメージを届けることができるのではと依頼しました」。その効果はSNSを目にした、フィアットの販売元であるFCAジャパン㈱が同氏のイラストを採用することになったほどだ。

 昨年は、コロナ禍の影響で積極的な営業展開が困難な時期もあったようだが、その時間を新製品開発に充てられたことは結果としてよかったと西浦代表。

 多くの製品がこの時期に完成に至り、今月には新たに「ラフィータブラック」という別ラインも追加している。これはフィアット500をベースに走りを追求したアバルトという対極に位置する車種専用パーツ。

 これまで、フィアットのイベントがあれば小規模なものにも積極的に参加してきているという西浦代表。「イベントには家内、息子、娘と家族揃って行くことも多いんですが、そこではイタリア車の持つつながりの強さを感じるし、何よりもそのイベントに来ている家族連れの方や、老夫婦の方々の雰囲気が本当に素敵。ライフスタイルのなかに車が自然と溶け込んでいる」。

 車つながりで知り合いになったという縁で、イタリア産エナジードリンク「GO&FUN」の正規代理店として同商品の取扱も開始している。

 「皆さんによく言っていただくのは、車好きの求めるパーツは数あるが、ライフスタイルと並行線上に位置する部品屋さんはラフィータしかないということ。おかげで他の業者さんと被らないからと色々なイベントにも誘って頂いています」と、今後は車を含めたライフスタイルの提案、発信もできるように計画している。その第一弾としてオリジナルハンガーも完成させている。さらに今回、フィアットを題材にした絵本も制作しており、春から東京を拠点に関東圏周辺の営業にも注力していくとしている。

 今年の9月には隼ラボを会場にフィアット500のオフ会を計画しており、「ここをフィアットの聖地にしたい」と西浦代表のフィアットと共に歩む日々は続いていく。

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