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PCR臨床検査センター開設のR0(アールゼロ)が医学的根拠基に”遠隔フィットネス”

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旬刊政経レポートとのコラボ

 月に一度、旬刊政経レポートと記事交換をするコラボをさせていただいています。第15回目は【PCR臨床検査センター開設のR0(アールゼロ)が医学的根拠基に’遠隔フィットネス’】という記事を掲載させていただきます。

 鳥取大学医学部付属病院の医師3名で昨年6月に設立された鳥大発ベンチャー、㈱R0(アールゼロ、米子市加茂町2-218、藤井政至社長)では、医学的根拠を取り入れたオンラインフィットネスシステム『メディカルジムオンライン』を各所と連携し開発。10月頃の公開に向け、現在準備を進めている。

-医療課題解決で社会貢献を目指す藤井社長-

 倉吉市出身で、鳥取大学医学部附属病院の医師でもある藤井社長が中心となり設立された㈱R0。社名の由来は、癌などの腫瘍が完全に除去された状態を示す“R0切除”。「そのような技術、機器を開発し社会貢献する」との思いが込められている。

 「医師の英知を結集し次世代医療を社会実装する、というのがR0の理念。メディカル、ヘルスケア、AIなど様々な分野で、医療課題を解決するためのシステム開発、技術開発、遠隔医療や医療観光の提供など、多くのミッションがあります」と話す藤井社長。

 同社では、藤井社長の専門分野でもある内視鏡画像でAIを活用した研究を進めており、人間の目では判断できないようなものも含めて、病変を見つけられる自動診断システムを開発中。

 そして昨今の医療課題といえば、新型コロナウイルス感染症。コロナ禍初期、総合病院への患者の集中や地域のクリニックでの検査体制未整備など、数多くの懸念材料が横たわる中、「当日検査して当日結果が分かるようになれば、課題の多くが解消できる」として、検体管理システムを開発。昨年11月には米子市内に臨床検査センターを臨時的に開設した。

 スピード感を重視し、運用と改良を同時進行。人為的ミスを避けるため、手入力ゼロで検査から請求まで可能なシステムを作り上げている。現在の一日の処理能力は最大1,000件。

 変異株スクリーニング検査への対応も済ませている。鳥取県東部から島根県出雲市辺りまでなら、連絡当日に回収、検査、結果報告までを行う事が可能だ。

 同社が現在進めている『メディカルジムオンライン』事業は、健康寿命を延ばすための、フレイル対策の一つ。

 「要介護になる前に対策を講じ、将来かかるであろう膨大な時間・手間・費用、そして医療介護負担を抑えようという考え方。今後求められてくる分野であり、事実、既に高たんぱく商品など企業の参入も進んでいます」と藤井社長。

 数兆円規模になるとも言われているフレイル対策市場への参入も見据え、プロトレーナーやシステム開発会社等とプロジェクトチームを組み開発したのが『メディカルジムオンライン』。

 医学的根拠を基に、コース毎に将来の身体変化や費用対効果が見える『未来予測機能』や、遠隔によるトレーナーの伴走で、モチベーションを維持する工夫も。さらに、身体教育学の専門家による可変式ダンベルを用いたメニュー開発は、家に居ながらジムレベルの効果を生むことを可能にしている。

-ダイヤルを回すだけで重量を変えられる可変式ダンベルを使用-

「ダイエットやボディメイクは先々の効果が見えにくく、モチベーションを保つのが難しい。さらに、ジムに通うのと同等の効果が見込めるオンラインサービスがこれまでなかったことなど、諸課題の解消を意識しました」。

 現在、サービス開始前の試行と並行して、段階的に事業デザイン、プロダクト開発を進めている。将来的にはAIトレーナーシステムの開発や、医療・介護・観光・宿泊など多産業連携による医療ツーリズムの開発など、予防介護プラットフォームの構築も手掛けていく構えだ。

 「共に研究する工学技術者と知識を共有したい」として今年度、鳥取大学医学部附属病院の教員でありながら同大学工学部大学院に進学した藤井社長。

 最後に「医師、という括りの中だけではできなかった、様々な仕事をさせてもらっている。ほかにもやりたい仕事は沢山ありますが、いま社会にとって必要な事、大事なことを常に意識しながら、今後も事業展開をしていきたい」とした。

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