データで見る鳥取

「鳥取県のイメージ調査」から観光問題を考える

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鳥取県のイメージ調査

 令和元年度の鳥取県に対するイメージの調査が、楽天インサイト株式会社によって行われました。この調査は、首都圏などの14都府県在住者を対象として5,400人に行われたものです。

 普段、鳥取県で生活をしている私たちが持つ鳥取県に対するイメージと、県外の方たちが持つ鳥取県に対するイメージに違いはあるのでしょうか。この差異を知ることも大切であると考えています。

 鳥取県に対して県外の方々が抱えるイメージを知ることによって、鳥取の魅力の再発掘や、問題点の発見を客観的にできるかもしれません。

 この記事では、この調査の結果を通して、私が考える鳥取県をより良くするために必要なことをまとめました。参考程度に見てもらえればと思います。

鳥取県と言えば連想されるものとは?

 私たちの中で、鳥取県と言えば様々なことを思い浮かべるかと思います。

 県外の方に対して、Q.「鳥取県」と言われて連想されるものという問いについて、回答された上位5つは以下のようになりました。

 県外の方の鳥取県のイメージは、鳥取砂丘というのが強いと言えます。砂丘と砂漠はここでは同じものであると考えると、鳥取県のイメージの8割は鳥取砂丘ということになります。

 では、鳥取砂丘以外で鳥取県と言えばと言われるとどうなるのでしょうか。

 Q.「鳥取砂丘」以外で連想するものという問いについて、回答された上位3つは次のようになりました。

 驚くべきことに、「鳥取県」と言えばという問いに対して、上のグラフでは3.2%であった特にないと回答した方が、今回の問いでは全体の4分の1程度いたのです。

 他の回答としては、「ゲゲゲの鬼太郎」や「蟹(カニ)」、「スタバ」、「大山」、「名探偵コナン」などが挙げられていました。

 スタバと回答されたのは、現在の鳥取県知事である平井伸治さんが「スタバは無いがスナバはある。」というフレーズで注目を集めたからであると考えています。

 このように、鳥取県にはたくさんの魅力がある中で、特にないと回答された方が全体の4分の1程度いたということは、鳥取県に住む私たちが鳥取県の魅力を発信しきれていないとも言えるのではないでしょうか。

鳥取県の魅力とは?

 県内の方の思う魅力と県外の方が思う魅力がずれていると、対策を立てても思うような成果は出ないと言えます。

 そこで、Q.「鳥取県」について魅力的だと思うものと言う問いに回答された上位3つは、特にないを除いて自然環境・食べ物・まちの景観でした。その中でも特に多かったのは、自然環境です。鳥取県は、たくさんの自然に恵まれているため、それを魅力と感じている方が多いのではないでしょうか。

 今度は逆に、鳥取県で魅力が不足しているところはどこにあるのかという視点で考えていきます。

 Q.「鳥取県」について、魅力が不足していると思うものと言う問いに対しては、分からないという回答を除き交通の便や娯楽が挙げられました。その中でも、交通の便が魅力不足と回答した方が娯楽と回答した方の2倍以上いたのです。

 この結果から、鳥取県は交通の便によっての機会損失が大きいのではないかと考えられます。

鳥取県を訪問する理由

 鳥取県を訪れる方は、何を目的に訪れるのでしょうか。

 Q.「鳥取県」を訪れる場合、訪れる目的とするものは何か?と言う問い対して、回答の上位3つは以下のようになりました。

 グラフより、鳥取県を訪問する理由として、自然との関わりを求めていると言えます。自然が多い風景や温泉、豊かな自然で育ったおいしい食材。これらが、鳥取県の魅力であると言えるでしょう。

最後に

 この調査では、鳥取県への訪問意欲も調査されました。そこでは、76.4%もの方が「鳥取県に行ってみたい」と答えているのです。こうした人たちを実際に鳥取県へ来てもらうには、先ほども触れた魅力不足な点をしっかりと対策する必要があると考えています。

 特に、私が改善するべきところだと考えているのは、交通の便です。汽車や電車の路線で見ると、地域によっては行くのが不便なところもあります。また、路線バスでは、観光の視点で考えると鳥取空港からは主に鳥取砂丘へのルートぐらいしか通っていないように思います。

 鳥取県には、県外の方が求める豊かな自然があります。ジオパークや鳥取砂丘、大山などたくさんの自然に触れることができるのです。県外の方が求めるこのような自然を、今よりも更に身近に感じてもらうために、交通の網を整えていくことが効果的かもしれません。

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