価値観の変化
新型コロナウイルスによって、私たちは新たな生活様式へと移行をしています。生活様式が変化することで、私たちが地方や都会での生活に求めるものも変化していくことが予想できます。
例えば、これまでは地方での生活のデメリットとして扱われる傾向にあった人口が少ないという点は、密を避けることができるというメリットになりました。
このように私たちの価値観が変わったことによって、都会での生活から地方での生活に魅力を感じる人が増えてきているのです。
注目を集める地方移住
ここでは、地方での生活と都会での生活におけるそれぞれの特徴について紹介していきます。ここで紹介するメリットとデメリットは、私自身の意見であるためご了承ください。
地方での生活
メリット
- 自然に囲まれた生活を送れる
- 新鮮な食材が手に入りやすい
- 生活にかかる費用が都会ほど高くない
- 子育てが比較的しやすい環境である(支援活動など)
デメリット
- 車が無ければ、生活に困る
- 都会との情報格差が大きい
- 就職先が都会ほど多くない
- 都会との所得の差がある
このように地方での生活の良い点として、自然が豊かであることや生活費を抑えられることが挙げられます。しかし、その一方で、都会との情報格差や所得の差などの大きな問題があることも事実です。
都会での生活
メリット
- 公共交通が発達している
- 情報量が多い
- ビジネス環境が整っている
- 様々な考え方に触れる機会が多い
デメリット
- 生活費が高くなる
- 物価が高い
- リラックスできる環境が少ない
- 子育てにおいて苦労することが多い(待機児童など)
このように都会での生活の良い面としては、公共交通などの発達により、仕事をする上で充実した環境となっている点が挙げられます。しかし、その一方で物価の高さや子育ての問題など、生活をする上で困難な点があることも事実です。
そんな中、新型コロナウイルスの影響で、テレワークやリモートワークを取り入れる企業が増え、私たちの働き方は大きく変化しました。テレワークやリモートワークの普及によって、必ずしも職場に行く必要がなくなったのです。
その結果、私たちはインターネットのある環境を用意するだけで、働くことができるようになりました。
このような新たな働き方が取り入れられたことにより、都会で暮らすメリットである仕事をする上での充実した環境に対する魅力が以前よりも弱くなったと言えます。一方、都会で暮らすデメリットとなる生活費や物価、リラックスできる環境が少ない状況を大きな問題として捉える方が増えてきました。
こうした価値観の変化によって、都会から地方に移住してテレワークやリモートワークをしていくことを希望する人が増加してきています。
人気を誇る地方の移住先
都会からの移住先として注目を浴びている県はどのような特徴を持っているのでしょうか。地方移住(IJUターン)を支援する認定NPO法人ふるさと回帰支援センターの2019年の移住希望地ランキングによると、1位が長野県、2位が広島県、3位が静岡県となっています。
このランキングにおいて鳥取県は、残念ながら20位圏外でした。移住希望地において、長野県や広島県、静岡県が人気となっている理由として挙げられるのが、都市部へのアクセスの良さなどです。
他にも移住希望地ランキングの上位に入った県に共通していることは、その地域や自治体の魅力を上手く発信しているという事です。また、移住地として人気を誇る長野県や広島県、静岡県などでは、ある特定の層を中心とした魅力的な自治体の取り組みなどが行われていることも共通しています。
特定の層に絞った鳥取県の取り組み
アフターコロナの世界において、地方移住を希望する若い層が増えているのではないかと考えます。そこで、地方移住希望者にとって魅力的であると言えるのは「子育て支援」や「居住地支援」なのではないかと私は考えます。
鳥取県では「子育て支援」の充実が推し進められており、「居住地支援」の資源となる空き家などがあることから、アフターコロナの世界において、鳥取県は地方移住で注目を集める県となることができる可能性があるのです。
前述した通り、地方移住の希望地として注目を集める県の特徴として、ある特定の層を中心とした取り組みを行っていることが挙げられます。私たちの働き方が変化したことによって地方移住が更に注目を集める今、鳥取県はある特定の層に魅力的な取り組みを行っていくことが求められているのではないでしょうか。