「Go Toキャンペーン」とは
「Go Toキャンペーン」とは、2020年7月22日から始まる観光業等を支援するために行われる取り組みです。その目的として、日本国内で人の流れを積極的に作り出し、地域の再活性化を図ることが挙げられます。
「Go Toキャンペーン」の第一次補正予算として事業総額1兆6,794億円が計上されています。この事業内容として、旅行商品を最大半額相当補助する「Go To Travelキャンペーン(予算が1,1兆円で事業総額の約6.5割を占める)」や、飲食代2割相当を補助する「Go To Eatキャンペーン」、イベントなどのエンターテインメント2割相当を補助する「Go To Eventキャンペーン」などがあります。
次にその事業の詳細について紹介していきます。
〇Go To Travelキャンペーン
旅行業者等経由で、旅行商品を購入した消費者に対し、代金の1/2相当分のクーポン等(宿泊割引やクーポン等に加え、地域産品・飲食・施設などの利用クーポン等を含む)が付与される(最大一人あたり2万円分/泊)。
〇Go To Eatキャンペーン
オンライン飲食予約サイト経由で、期間中に飲食店を予約する。来店した消費者に対し、飲食店で使えるポイント等(最大一人当たり1000円分)が付与される。登録飲食店で使えるプレミアム付食事券(2割相当分の割引き等)が発行される。
〇Go To Eventキャンペーン
チケット会社経由で、期間中のイベント・エンターテインメントのチケットを購入した消費者に対し、割引・クーポン等(2割相当分)が付与される。
この事業の事業総額の振り分けから見ると、観光業の復興に力を入れていると考えられます。これにより「Go Toキャンペーン」は、日本国内の人の動きを積極的に創りだすために行われる取り組みであると言えるのです。
しかし、7/19日現在、東京都民を対象外にするなど突然の変更も発生しています。今後も変更される可能性があるため詳細は観光庁のHPを確認ください。
「Go Toキャンペーン」の詳細についてはこちらから
「Go Toキャンペーン」への鳥取県の本音
先ほど事業内容を紹介したように、「Go Toキャンペーン」は観光客にとってすごく魅力的な取り組みであると言えます。しかし、否定的な意見があるのも事実です。否定的な意見は、他の地域に比べ高齢者が多い地方である鳥取県でも言えるのではないかと考えます。
そもそも「Go Toキャンペーン」は、新型コロナウイルス感染収束後に日本の国内の人の流れを創り出し、地域の再活性化につなげることを目的として、観光・運輸業、飲食業、イベント・エンターテインメント業などにお金を回していくために、補助金の支出をし需要喚起を目指す取り組みです。
この「新型コロナウイルス感染収束後」というワードが、否定的な意見が挙げられる原因であると考えます。ここ1~2週間の間、日本全国で感染者数が急激に増加しています。そんな中、人の動きを積極的に創り出す取り組みが行われるため、感染リスクが高い高齢者が多い地方において、否定的な意見が挙げられるのも仕方がないことです。
しかし、観光業等の活気の落ち込み具合を考えると、この取り組みは、観光業等の大きな支援になると言えます。地方によっては、観光業による収入がその地域の収入源の大部分を占めているところも少なくないのです。鳥取県もその地域の中の一つとして、言えるのではないかと考えます。
地方において新型コロナウイルスによって受けた影響を考えると、今すぐにでも地域の活気を取り戻すための取り組みを行いたいところです。しかし、感染リスクが高い高齢者が多い地域などでは感染が拡大すると、コロナによる影響がより長く続く可能性が考えられます。
このように長い目で考えると、国内の人の流れを創り出すこの取り組みには、地方にとって大きなリスクがあると言えるのです。
マイクロツーリズムによる「小さな旅」
前述した通り、鳥取県においても「観光業復興の取り組みを行いたいが、大きなリスクがある」という歯がゆい状態にあると言えます。そこで、私が提案するのは、マイクロツーリズムによる観光をしていくということです。
マイクロツーリズムとは、居住地から近隣の施設やお店での食事や改めて地元の魅力に触れるような「小さな旅」のことを指します。
以前、TOTTORI BUSINESS ONLINEでもマイクロツーリズムについて紹介した記事もありますので、興味がある方はぜひ、お読みください。
「Go Toキャンペーン」によって付与される地域内の旅行代金や地域共通クーポン等を、地元のお店などで使用するのが良いのではないかと考えます。このように、遠出の旅行を控え、地元で小さな旅行を楽しむことによって、三密を避けやすくなり感染拡大のリスクを抑えることができるのではないかと考えます。
7月の22日から「Go Toキャンペーン」が始まりますが、感染拡大に気を付けながら、観光業の活気を取り戻していくために、近場での観光をより進めていく必要があるのではないかと考えます。