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新型コロナウイルスに関する県内企業へのアンケート調査

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【旬刊政経レポートとのコラボ】

 月に一度、旬刊政経レポートと記事交換をするコラボをさせていただいています。第三回目は「特集・緊急読者アンケート新型コロナウイルス問題」を掲載させていただきます。

新型コロナウイルスに関する緊急アンケートを実施

 新型コロナウイルスの感染拡大、その影響が国内全域に広がっている。鳥取県でも3名の感染者(4月28日時点で1名は回復し陰性に)が報告され、政府は4月7日に宣言した緊急事態宣言の対象地域を、鳥取県を含む全国に広げた。

 弊誌ではこのような状況の変化を踏まえ、4月20日から27日の期間、第2回目となる緊急アンケートを実施した。前回の質問項目に「講じている対策」を加えている。今号では、お応えいただいた27社分の回答を掲載する。

資金繰り対策等、迅速・簡略化を求む

 国内ではまだ混乱期にあった3月15日号で、県内企業のコロナウイルスによる影響を探る第1回の緊急読者アンケートの結果を掲載した(※政経レポートのみの掲載)。その時点でも、お答えいただいた企業の約8割が何らかの影響を受けていた。

 その後、残念ながらさらに感染拡大が進んでいるのは周知のとおり。県内企業においては、事業への影響、具体的な対応策を見聞きする機会が増えた。今回のアンケートでは、コロナ感染拡大の影響が「無い」と答えた企業は1社にとどまっている。

 同時に、影響をダイレクトに受けている小売・サービス・飲食などの分野を中心に、様々な知恵を絞り、自助努力でこの災難を乗り切ろうという動きが広がっている。(4月27日時点)

受けている影響と講じている策

【食料品】

 4月以降のデパート・スーパーへの出店分の売上の落ち込みが激しい。県内の観光地からは大量に返品を受けた。現在観光関連、デパートからの注文は無くなった。従業員に対しては年休消化等の対応をしているが、この先どうなるかは不透明。なにより従業員の仕事の確保と給与補償をしてあげたいことで頭がいっぱい。マスクの確保にも苦心。(和菓子製造販売)

 元々、観光土産品が売上の半分を占めていたため、3月の売り上げは半減。4月は3分の1になる予想。金利ゼロ・無担保の緊急融資金の調達、雇用調整補助金の申請を行っている。(食品製造業)

 首都圏を中心に関東の飲食店が休業しているため、供給が止まり在庫が増える。地元スーパーは比較的安定しているが、物産展や道の駅など観光関連は売上が減少している。店舗を利用してテイクアウトと出前を実施。お客様への通販商品の紹介などに注力し、売上につなげていきたい。(魚肉ねり製品製造)

【製材業】

 販売先の仕事が減少しているため、注文が減少。感染拡大防止のため営業に出向くことができない。(製材業)

【機器・機械製造】

 新規の商談ができず受注が取りにくい。進行中案件はWEB会議で対応しているが、新規の案件でWEB対応は難しい。(電子機器等の開発設計)

 自動車販売の不振が影響し、受注が減っている。時間短縮での操業を行い、雇用調整助成金の申請を行っている。(輸送用機械器具製造)

【その他製造業】

 得意先からの注文が激減。5月以降はさらなる減少が予想される。接待交際費など経費削減や、年度末の賞与ゼロ策、雇用調整助成金の申請等を実施予定。(製造業)

 受注の減少で出荷数量(売上)が減少している。同時に、受注活動も縮小を余儀なくされている。従業員の安全確保のため、出張・客先訪問の自粛、会社保有マスクの全社員への配布、各現場への消毒液の設置、出勤前の検温・体調チェックなどを実施している。(製造業)

 受注の減少、納期の延期などが発生。休暇を増やしたり、労働時間短縮を図っている。(製造業)

【建設業】

 住設機器などが納期遅れの状態。民間発注が慎重になり減少している。社内に対策本部を設置し、感染予防策をとるが具体的な対策はこれから行う。(建設業)

 中国からの部材が遅延し、1~2カ月間工事ができなかった。光熱費・人件費など経費削減と、キャンセル防止のため、工事の遅れに対して、お客様の理解を得る努力を行っている。(建設業)

 進行中の物件が延期、新規物件も延期している。発注元と現場での予防対策の打ち合わせを実施。(店舗デザイン・設計・施工)

【卸・小売・サービス業】

 イベントの中止、販売促進の中止や予算削減が、印刷・紙業界に大きな影響を及ぼしている。また観光需要のストップは土産物の売上ダウンのみならず、パッケージや商品にまつわる消耗品などへの影響も大きい。従業員や取引先に対し、マスクや除菌アルコールの不足分を補助的に提供している。入荷がないため積極的に販売はしていない。また、従業員にはマスク着用、手洗いなどの予防徹底を指導している。(紙類卸売業)

 経済停滞に伴い売上が減少。ライフラインとして運営を継続させるため、感染予防対策に注力している。スタッフ全員にマスクを支給し着用を徹底。セルフ給油時のビニール手袋を用意するなどお客様の感染予防対策など、安心安全に運営を続けられる体制を整えている。今後に備えて店舗運営の優先順位や従業員給与の保証などの準備も行う予定。(ガソリンスタンド経営)

 4月13日より臨時休業した。5月6日までの予定。緊急融資への申し込みや、雇用調整助成金への申し込みを行う。(接待を伴う飲食店)

 売上が減少。(食品卸売業)

 仕入れ先に商品がなくなった。(情報サービス業)

 クライアントの中でもホテル・レストラン・旅館などのサービス業への影響が大きく、今後の進行を見守るしかない状況。テレワークの実施に向けて準備中。(サービス業)

 紙類、インスタント食品・冷凍食品等の受注が集中し、欠品、遅配となる商品が増加している。「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、具体的な対応策を協議中。感染防止対策として、全職員のマスク着用、部署によっては手袋着用、事業所、職場入室時の手指アルコール消毒、施設の換気、ドア・手すり・スイッチ等の消毒、手洗いの徹底を指示。洗面所に手拭きペーパーを設置。日々の検温、体調不良の際の聞き取りを行っている。(共同購入・共済・配食事業)

人がいて成り立つ仕事だが、そもそも人がいない。(一般旅客運送事業)

【自動車販売、整備】

 3月27日から生産工場の稼働が休止。注文分の車の納期が大幅に遅れている。軽自動車は4月15日に稼働再開しているが、その他はまだ休止継続中。納期が全く読めない。県内での感染者発生後に、アルバイトを含むグループ全スタッフにサージカルマスクを(一人20枚/月)支給し、感染防止に努める。お客様から預かる車両は、ハンドルやドアノブなど手を触れる箇所の除菌を徹底。ショールームのテーブル・椅子の除菌も徹底。(自動車販売業)

 人の移動が寸断され、商談機会が減少するなど需要が消失した。不安心理による消費抑制行動も売上減に結び付いている。短期的な投資を抑制し、すぐ実行が可能なコストの見直し、削減を実施している。(自動車整備販売業)

【不動産関連業】

 来客数が減少、市場も減退している。感染予防対策など従業員の安全管理、テレワーク、GW休暇の前倒しなどを実施。借り入れなど資金繰りの実施。(不動産仲介業)

 飲食テナントの賃料収入が減少した。新規オープンの延期も影響あり。営業時間の短縮や社員の健康維持への努力を行っている。(不動産仲介・管理業)

 賃貸ビルの入居者に臨時休業している先があり、今後、賃料支払いの猶予をする必要が出てくることが予想される。入居者に対し、今後実施されるであろう政府の支援策の活用と、金融機関からの運転資金調達などのアドバイスを行っている。(不動産業)

【金融・保険業】

 積極的な訪問は自粛している。マスク着用、手洗い、体温チェックを実施のほか、テレワーク・2交代制・WEB会議の実施、事務所の換気、来店スペースのアルコール消毒を行っている。また、従業員がやむを得ず県外に出る場合は事前報告を徹底し、従業員に対するマニュアルや自社スタッフが感染した場合の文書などの資料を作成し、危機管理の徹底に努めている。(金融・保険業)

【影響なしと回答】

 衛生用品の調達費用や社員の安全確保に関する臨時の話し合い等により、現場の生産性は低下しているが、大きな影響があるとは言えない。感染予防策として、衛生委員会による、正しい知識と予防対策の徹底、社員へのマスク配布を実施。メンタルケア対策として、全社員の衛生用品代、地域飲食店テイクアウト費用を会社が負担(上限一万円)。家族用マスクを一人当たり25枚支給した。(建設業)

行政、金融、企業にお願いしたい事

【資金面について】

  • 資金調達への迅速な対応を願いたい。
  • 問題は資金繰りなので、無利息、無担保の資金をスピーディーに提供してほしい。
  • 金融機関など安心できる機関による、支援対象事業者へ早急に資金が回るような『基金』を立ち上げてほしい。
  • 休業に対する支援が欲しい。
  • 消費税の引き下げもしくは0%を願う。融資の返済猶予や期間延長など条件緩和をしてほしい。
  • 国内の助成金、給付金の在り方を見直すチャンス。制度と実態に隔たりがある。
  • 消費税10%が重くのしかかっている。
  • 行政からの支援金などを素早く届けてほしい。
  • 各種インフラを支える事業者がその事業を継続、責務を全うするための、行政や金融機関による大型の支援を熱望する。

【各種対策について】

  • 非常事態宣言や自粛が長引いた場合に大きな影響が出るので、行政・金融機関には長期戦も頭に入れた支援をお願いしたい。
  • 対応策の迅速化と、手続きの簡略化をお願いしたい。
  • 意思決定にスピードは重要。鳥取県の行政の対応スピードは、他への見本となる。
  • 申請先の明記など、各種手続きを分かりやすくしてほしい。
  • 公共交通機関での移動はリスクが高まるので、自家用車の役割が重要となる。
  • 感染拡大を止めない限り経済は停滞する。ロックダウンも視野に入れ早期の解決を図るべき。
  • 経済対策については国に振り回されず、鳥取県、市町村独自の対策をお願いしたい。
  • 親の経済状況の急変により、進学をあきらめようとしている子供たちに対して、支援対策の検討を至急お願いしたい。
  • 従業員を休ませた場合の給与支払いや休みの扱いなど、具体的な例が知りたい。

【その他ご意見】

 飲食店、外食産業だけではなく全てに影響が出ている。保険業でも業績不振になりつつあるところもある。

 今後、更なる悪化も予想される中、これからをどう生き残るのかを考えると、今後は、どんな業種でも、強い会社、アイデア豊富な会社、独自性がある会社、社員が生き生きとしている会社、悪いときでも雰囲気が明るい会社等が生き残っていくのではないでしょうか。

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